あまりにも枚数の多いイラスト仕事を受けたNさんの場合。

ナンさん

2014年10月31日 12:49

はいよ〜、ナンバラどす。
2泊3日の東京、気温的にちょうど良い時期に行けて
都会を満喫して来ましたぜ☆

ところで、私は今年本土の出版社からのお仕事
「ウチナーあるある」(TOブックス)をいただいたのですが、
こういうネット記事を見つけまして。

「あまりにも枚数の多いイラスト仕事を受けてしまった漫画家がやってしまいがちな時間配分あるある50」
http://rocketnews24.com/2014/10/19/500061/?fb_action_ids=705366632892983&fb_action_types=og.comments
そう!同じ出版社の「別のあるあるシリーズ」を描かれた漫画家さんの話なんですよ。
そこで、同シリーズのお仕事をした身として、記録を残しておこうと思い立ちました。

前提
●仕事内容はモノクロイラスト80枚。
●「あるある」の直前には「忠孝酒造」さんのマンガを描いており、間髪なく「あるある」へ。逆に言えば「仕事をするには良いテンション」だったかも。
●途中、十六日祭(後述)のため、仕事を中断する可能性があったので編集さんに配慮していただいた。
●イラストサイズはほぼ正方形でA4に6項目おさまる。線画は手描きで、スキャン後コミックソフトでトーンを入れ最後に画像を項目ごとに切り分けての入稿。

○〆切27〜25日前
編集さんと電話打ち合わせ後、送られてきたコラム文を読みながらラフ画制作開始。
ところどころ、自分で良いのが決められない絵は、2案送って編集さんに決めてもらった。

○〆切20日前
本の表紙用に先に描いてほしい項目2点のラフを描く。
「てんぷらはおやつだ」は「家で幼い兄妹がてんぷらを食べる案」と「部活帰りの中学生がテイクアウトでてんぷらをほおばる案」を描き、後者が採用される。こちらは〆切15日前に入稿。

○〆切14〜9日前
ラフを描いては送り…をひたすらくりかえす。
最初はつかめなかった「描き込みの精度」もだんだんつかめてきて、思考も乗ってきた。ガンガンラフを進める。

○〆切9日前
全80枚のイラストラフのOKが出た(汗)!

○〆切9〜5日前
仕事一時中断。沖縄では旧暦1月16日(今年は2/15(土))に「十六日祭(別名;あの世の正月)」と呼ばれる行事がある。
我が家は昨年父が他界しているため、「初の十六日祭」を大きく行う必要があったため、仕事を行う当初からその期間は仕事が中断する可能性があると伝えていた。ちょうど「あるある」内にも旧暦行事に重きを置く項目があるので、配慮していただけた。
ただ、時間の合間を見て、少しずつペン入れ〜トーン作業〜入稿を進めていた。

○〆切4〜1日前
本格的にペン入れ作業開始。4日前までには8枚、3日前には9枚、2日前には18枚入稿…とペースが上がる。
編集さんにも「乗ってきましたね。いい感じです」とおほめいただき、いっそう調子に乗る。
で、これなら約束の21日には脱稿できると踏んだ私は、その日の朝から臨時の仕事を入れた。
後でそれが「死にはんじゃー」の原因になるとは思いもせず…!

○〆切12時間前
夜5枚入稿したところで改めて残り枚数を数えると、「あと24枚!!」
間に合うのか!明日の臨時仕事は8:30に家を出ないと間に合わんぞ!
かくして徹夜決定だよorz

○〆切12時間〜1時間前
自分の時間配分のアホさと、ラフで描き込んだとおりにペンを決めないといけないことで、マジで切羽つまり状態。
それでも修羅場スイッチが入って作業は早くなり、ラジオをお供に猛スピードで作業。もちろん完徹!

○〆切20〜0分
出勤ぎりぎりまで入稿作業!しかしラスト5項目分、データを切り分ける時間がない!出勤しないと遅刻だ!!これは完全に自分のミスなんだが、
〜〜仕方ない!この5項目は切り分けずA4サイズ状態で入稿!臨時の仕事先へ!

○〆切30分後;
臨時仕事先到着!すぐ編集さんに電話で「最後に送ったデータのみ切り分けてください!」と超平謝りでお願いする。

○〆切1日後;
ラスト1日の緊張と疲労で、それから3日間マジで死んでた…。

そして、〆切から2週間後;見本誌が届く!早っ!マジですか!?

本来なら脱稿(〆切)は2/13との話だったのですが、前述の十六日祭の前日ということで1週間延長してもらってたので、〆切後2週間…デザインや印刷現場は突貫だったろうなと済まなさで小さくなりつつ、でも、旧暦行事をおろそかにしてはいけない事情を、本文内にもあったとは言え気遣って下さった編集さんにはここで改めて御礼を申し上げます。










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